名馬の記憶を、再生する。

RACE & RETIREMENT FILM ARCHIVE

YouTubeに散らばる名レースの記録と、北海道で余生を送る引退馬たちの映像を、ひとつの蹄跡(ていせき)として結び直すアーカイブ。

レースの三分間だけが、馬の一生ではない。ゴール板の先に続く時間まで、辿れるように。

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HOKKAIDO — HORSE FARM MAP

札幌 日高 — サラブレッドのふるさと
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名馬録

この世代(生まれ年)

スライダーを動かすと、その世代に生まれた馬を獲得賞金の多い順で表示します。

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ディープインパクトのイメージビジュアル
ディープインパクトDeep Impact
Deep Impact

ディープインパクト

通算成績14戦12勝

獲得賞金145,455万円

生年月日 2002.03.25(平成14年)毛色 鹿毛没年 2019

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
ディープインパクトの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
1 GI有馬記念 中山 芝2500 1人気 武豊 2:31.9 上り33.4映像
1 GIジャパンカップ 東京 芝2400 1人気 武豊 2:25.1 上り33.8映像
失格 GI凱旋門賞 ロンシャン 芝2400 1人気 武豊
1 GI宝塚記念 京都 芝2200 1人気 武豊 2:13.0 上り33.6映像
1 GI天皇賞(春) 京都 芝3200 1人気 武豊 3:13.4R 上り33.7映像
1 GII阪神大賞典 阪神 芝3000 1人気 武豊 映像
2 GI有馬記念 中山 芝2500 1人気 武豊 2:31.9 上り33.9映像
1 GI菊花賞 京都 芝3000 1人気 武豊 3:04.6 上り33.8映像
1 GII神戸新聞杯 阪神 芝2000 1人気 武豊 1:58.4 映像
1 GI東京優駿(日本ダービー) 東京 芝2400 1人気 武豊 2:23.3 上り33.9映像
1 GI皐月賞 中山 芝2000 1人気 武豊 1:59.2 上り33.3映像
1 GII弥生賞 中山 芝2000 1人気 武豊 映像
1 OP若駒ステークス 京都 芝2000 武豊 2:00.8 映像
1 新馬 阪神 芝2000 1人気 武豊 2:03.8 映像

血統

金色の名は蹄跡に掲載 — その馬のページへ
ディープインパクトの血統表(左から親・祖父母)
サンデーサイレンスSunday SilenceヘイローHalo
ウィッシングウェルWishing Well
ウインドインハーヘアWind in Her HairアルザオAlzao
バークレアBurghclere

引退後の暮らし

社台スタリオンステーション

引退後の映像は未登録です。社台スタリオンステーション(安平町)の様子は牧場地図で見る

STORY

蹄跡 — この馬の物語

『飛ぶ』と形容された走り。無敗三冠と衝撃のラストラン、そして種牡馬として一時代を築いた。

日本近代競馬の結晶

2002年3月25日、ノーザンファームに生まれた鹿毛。奇しくも父サンデーサイレンスと同じ誕生日で、その父はこの仔が生まれた5か月後に世を去る。父はアメリカで二冠とブリーダーズカップを制し、日本の血統地図を塗り替えた大種牡馬。母ウインドインハーヘアは英オークス2着、ドイツGIアラルポカルを勝った欧州の実力馬で、その3代母ハイクレアはエリザベス2世が所有した名牝だった。スピードとスタミナ、欧州の重厚な牝系。全兄にはブラックタイド――後にキタサンブラックを送り出す血が並ぶ。セレクトセールで金子真人が7000万円で落札。「瞳の中に吸い込まれそうな感覚に襲われた」。多くの人に衝撃を与える馬になってほしいと、ディープインパクトと名付けられた。

飛ぶ、という走り ― 無敗の三冠

2004年暮れの新馬戦、武豊を背に4馬身差の圧勝でデビュー。若駒ステークスは5馬身差、弥生賞はあえて強い調教を課さずクビ差で勝った。そしてクラシック――皐月賞を2馬身半、ダービーを5馬身差で制す。この頃から武豊の「走るというより飛んでいる」という言葉が定着した。秋は神戸新聞杯を快勝し、単勝1.0倍で迎えた菊花賞も2馬身差で完勝。シンボリルドルフ以来21年ぶり、史上2頭目の無敗三冠。京都に詰めかけた13万6701人の前で、「世界のホースマンよ見てくれ!! これが日本近代競馬の結晶だ!!」の実況が響いた。

初黒星、そして五冠へ

無敗のまま挑んだ2005年の有馬記念。デビュー8戦目で、ハーツクライに半馬身届かず2着。「今日は飛ぶような走りではなかった。普通に走ってしまった」と武豊は漏らした。これが国内で唯一、他馬に先着を許したレースとなる。年が明けると貫禄が戻る。阪神大賞典を完勝し、天皇賞(春)は京都の3200mを3分13秒4のレコードで制覇。宝塚記念も危なげなく勝って五冠目を手にし、その勢いのまま海を渡った。

凱旋門賞 ― 栄光と蹉跌

2006年10月1日、ロンシャンの第85回凱旋門賞。約6000人もの日本人ファンが現地を埋め、現地でも1番人気に推された。普段の追い込みではなく2番手追走の積極策。だが直線で伸びを欠き、3位入線に終わる。さらにレース後の検査で気管支拡張剤イプラトロピウムが検出され、10月19日に発表、11月16日に正式に失格が裁定された。凱旋門賞史上初の薬物失格。3着はハリケーンランに繰り上がる。咳の治療に用いた薬剤が敷料に付着し残留した可能性が高い、と陣営は弁明した。当時の日本では禁止薬物ですらなかったその一語が、栄光のすぐ隣に蹉跌を刻んだ。

最後の飛翔 ― 復活と引退

失意の帰国後、ジャパンカップでドリームパスポートに2馬身差をつけて完勝。デットーリは「ファンタスティック・ホース」と評した。そして引退レースの有馬記念、後方から豪快にまくって3馬身差の圧勝。三冠馬がラストランを勝って去るのは、1965年のシンザン以来41年ぶりだった。約5万人が見守る引退式。通算14戦12勝、国内では有馬2着のただ一戦を除きすべて勝ち、全レースで鞍上は武豊。2006年には芝・長距離部門で日本調教馬初の世界1位に立ち、年度代表馬を連覇、2008年に顕彰馬。獲得賞金14億5455万円を残して、ターフを去った。

血は世界へ ― 大種牡馬の時代

2007年、社台スタリオンステーションへ。買い戻し額はセリの約73倍にあたる51億円、国内最高額のシンジケートが組まれた。初年度種付料1200万円は、毎年の値上げを経て2018年に4000万円へ到達――北米最高額のタピットも欧州最高額のフランケルも超え、額が公表される種牡馬として世界一になった。2012年から2022年まで11年連続のリーディングサイアー。ジェンティルドンナ、キズナ、グランアレグリア、シャフリヤール……そして2020年、産駒コントレイルが無敗三冠を達成し、父子2世代での無敗三冠という世界初の偉業が成った。海を越えても産駒は走り、日本・英・仏・愛の4か国でダービー馬を出した。

2019年7月30日 ― そして孫たちへ

2019年7月、頸部の手術後に容態が急変。30日早朝、頸椎の骨折が見つかり、回復の見込みが立たず安楽死の処置が取られた。17歳。だが血脈はむしろ孫の代で膨張する。父リアルスティールの子フォーエバーヤングは、2025年に日本調教馬として初めてブリーダーズカップ・クラシックを制し、サウジカップを連覇してダート世界最強馬に。父ワールドプレミアの子ロブチェンは2026年に皐月賞(レコード)・ダービーを連勝した。さらに全兄ブラックタイドの血はキタサンブラックを経てイクイノックスへ――母ウインドインハーヘアの牝系は、ディープ系とキタサンブラック系という二つの潮流を世界へ送り出した。飛ぶように駆けた一頭の衝撃は、いまも更新され続けている。

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産駒 — 蹄跡を継ぐ馬

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