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ジョバンニ
通算成績14戦3勝
獲得賞金2億2,855万円
生年月日 2022.01.28(令和4年)毛色 鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GIIIチャレンジカップ | 阪神 芝2000 | 3人気 | 松山弘平 | 1:57.6 | 上り34.6 | ![]() | |
| 2 | GIII小倉記念 | 小倉 芝2000 | 1人気 | J.コレット | 1:58.1 | 上り34.9 | ![]() | |
| 5 | GIクイーンエリザベス2世カップ | シャティン 芝2000 | 7人気 | J.コレット | 2:01.1 | — | ![]() | |
| 2 | GII金鯱賞 | 中京 芝2000 | 6人気 | 松山弘平 | 1:58.1 | 上り34.5 | ![]() | |
| 7 | GIIAJCC | 中山 芝2200 | 2人気 | 松山弘平 | 2:11.5 | 上り34.5 | ||
| 8 | GI菊花賞 | 京都 芝3000 | 6人気 | 松山弘平 | 3:04.7 | 上り35.2 | ![]() | |
| 3 | GII神戸新聞杯 | 阪神 芝2400 | 3人気 | 松山弘平 | 2:26.8 | 上り33.1 | ![]() | |
| 8 | GI東京優駿 | 東京 芝2400 | 7人気 | 松山弘平 | 2:24.5 | 上り34.3 | ![]() | |
| 4 | GI皐月賞 | 中山 芝2000 | 7人気 | 松山弘平 | 1:57.4 | 上り34.3 | ![]() | |
| 1 | L若葉S | 阪神 芝2000 | 1人気 | 松山弘平 | 1:59.0 | 上り34.4 | ![]() | |
| 2 | GIホープフルS | 中山 芝2000 | 6人気 | 松山弘平 | 2:00.8 | 上り34.8 | ![]() | |
| 2 | GIII京都2歳S | 京都 芝2000 | 3人気 | 松山弘平 | 2:01.1 | 上り34.3 | ![]() | |
| 2 | OP野路菊S | 中京 芝2000 | 2人気 | 松山弘平 | 2:02.9 | 上り33.3 | ||
| 1 | 2歳新馬 | 小倉 芝1800 | 3人気 | 松山弘平 | 1:50.1 | 上り34.7 |
血統
金色の名は掲載馬 — その馬のページへ/点線の名は押すと一言解説| 父エピファネイアEpiphaneia | シンボリクリスエスSymboli Kris S | |
| シーザリオCesario | スペシャルウィークSpecial Week | |
| Glatisant | ||
| Lady Angharad | テンビー | |
| Lavezzola |
旅程 — この馬の物語
2022年生まれの鹿毛の牡馬。父エピファネイア、母ベアフットレディ。主な勝ち鞍はチャレンジカップ。
神からの贈り物 ― 名と血
ジョバンニ。神からの贈り物という意味をもつ、イタリアの人名から取られた名だ。 2022年1月28日、北海道新ひだか町のタイヘイ牧場に生まれた鹿毛の牡馬。父エピファネイアは菊花賞とジャパンカップを勝った。ただ、その前の春には、皐月賞もダービーも2着で終えている。 母ベアフットレディはアイルランド産。英国でネルグウィンステークス(GIII)を、カナダでカナディアンステークス(GII)を勝ち、日本で母になった。タイヘイ牧場はこの母から、一つ上の半姉セキトバイーストも送り出している。のちに府中牝馬ステークスを連覇する牝馬だ。 2023年、1歳で北海道セレクションセールに上場され、4290万円で落札された。馬主はKRジャパン。預け先は栗東の杉山晴紀厩舎に決まった。 2024年7月7日、夏の小倉。7頭立ての芝1800メートルの新馬戦で、松山弘平を背にデビューする。好位を進み、4コーナーで先頭に立つと、そのまま1馬身押し切った。 ここから二年あまり、14度の出走のうち12度を、この騎手と走ることになる。
三度続いた二着 ― 二歳の秋
9月の野路菊ステークスは5頭立てだった。上がり三ハロン(最後の600メートル)は勝ち馬を上回ったが、エリキングに半馬身届かない。 11月の京都2歳ステークスでは、8頭の最後方から運んだ。4コーナーで5番手まで押し上げたものの、またもエリキングの2着。相手はこれで無傷の3連勝だった。 12月28日、中山のホープフルステークス。初めてのGIで、引いたのは最内の1番枠だった。スタートで後手を踏み、最初は後ろに置かれる。それでも外から被せてくる馬が少なく、前にできた空間へ潜り込むようにして中団まで取りついた。 直線の坂上で、1番人気のクロワデュノールを追う。上がりはメンバー最速だった。それでも差は最後まで詰まらず、2馬身差の2着。「一瞬、やったと思ったけど、差を詰められなかった」[^1]と松山は振り返った。 杉山は、多頭数でもまれる競馬を一度でこなしたことを収穫に挙げ、来年のクラシックが楽しみになったと話した。 三戦続けての2着。負けた相手は、無敗で重賞を勝ったエリキングと、翌年のダービーを勝つクロワデュノールだった。
出典:中日スポーツ「ホープフルS、ジョバンニ2着も明るい未来が見えた」2024年12月28日配信、https://www.chunichi.co.jp/article/1005682、閲覧日:2026年9月23日。
挟まれた春 ― 三歳のクラシック
明けて2025年3月、阪神の若葉ステークス。1番人気に推され、4コーナー2番手から抜け出して、2着ローランドバローズにクビ差をつけた。新馬戦から八か月あまり、ようやく手にした二つ目の白星だった。 4月20日の皐月賞は7番人気。前半は思い描いたとおりに運べていた。崩れたのは向こう正面だ。左右から挟まれ、馬体をぶつけられてバランスを崩し、位置を下げざるを得なくなる。2コーナーで6番手だった位置は、3コーナーで11番手まで落ちた。 そこから盛り返して、4着でゴールした。勝ったミュージアムマイルとは0秒4差だった。 一週間後、松山は自身のコラムにこう書いている。「ただ、あんなに大きな不利を受けながら、最後まで頑張って走ってくれて、すごい馬だな、と改めて感じるレースにもなりました」[^1]。 ダービーは8着。夏を越した9月の神戸新聞杯で3着に入ったが、勝ったのはまたしてもエリキングだった。これで三度目になる。京都の菊花賞は8着。父エピファネイアが勝った二つの舞台で、息子は勝ち馬に届かなかった。
出典:中日スポーツ「【松山弘平コラム】ジョバンニは改めてすごい馬だと感じた、ダービーでリベンジへ、東京12Rアンジュフィールドにチャンス」2025年4月27日配信、https://www.chunichi.co.jp/article/1058766、閲覧日:2026年9月23日。
ハナの差、半馬身の差 ― 四歳の春と夏
2026年、四歳。1月のAJCCは2番人気に推されながら、後方のまま7着に終わる。 3月の金鯱賞に向けて、ゲート練習を2週続けた。その日はスタートが決まり、1コーナーを先頭で回る。好位で運び、直線は内から抜け出して、ゴール前で先頭に立った。 そこへ外から、シェイクユアハートが飛んでくる。上がりは33秒5。ジョバンニより1秒速い脚だった。着差はハナ(鼻の先ほどの差)。松山は、やりたい競馬はできたが、着差が着差だけに悔しい、と話した。 4月、初めての海外遠征。香港・沙田のクイーンエリザベス2世カップに、初めて組むジェイソン・コレットと挑んだ。勝ったのはロマンチックウォリアー。ジョバンニは0秒5差の5着だった。のちに陣営は、この遠征を成長のきっかけとして振り返ることになる。 7月の小倉記念は、デビュー戦を勝った小倉への帰還だった。コレットを背に1番人気。17番枠から6番手あたりを進み、直線で脚を伸ばした。だが最内枠の10番人気ゼンダンハヤブサに半馬身届かない。背負ったハンデは、勝ち馬より5.5キロ重かった。この日、松山は同じレースで別の馬に乗っていた。 重賞に挑むこと10度。2着が4度、3着が1度。タイトルだけが、まだ手の中になかった。
並ばれてから ― 阪神、チャレンジカップ
9月、阪神。チャレンジカップは前年からハンデ戦になっていた。まだ重賞を勝っていないジョバンニに課されたのは、トップハンデタイの58キロ。背には松山が戻っていた。 引いた枠は奇数番。奇数番の馬は先にゲートへ入る。後から入る馬がそろうまで、狭い枠の中で立ったまま待たなければならない。この日のジョバンニは、そこでじっと動かなかった。 ゲートが開く。スタートを決め、松山は少しだけ位置を取りに出た。以前なら、ここでムキになって折り合いを欠くこともあった馬だ。1コーナーを回るころには4、5番手。すっと、そこに収まった。 流れは緩まなかった。レースの半ばから、区間ごとのタイムは最後まで11秒台が続く。息を入れる場所のない流れを、先行集団の外でじっと追いかける。3コーナーでも4コーナーでも、4番手の外から動かない。 直線を向いて、先頭には3歳のマテンロウゲイル。松山が合図を送る。ジョバンニは馬場の真ん中から坂を上っていった。 残り一ハロン(200メートル)。前をとらえ、先頭に立つ。 ここから先は、何度も見てきた形だった。後ろから一頭、カラマティアノスが迫ってくる。上がりはジョバンニより速い。馬体が並びかける。 今度は、並ばれてから踏ん張った。 首ひとつ前に出たまま、ゴール板を過ぎる。重賞11度目の挑戦だった。
安堵という言葉 ― 最初の日から
レースのあと、松山がまず口にしたのは安堵だった。「なかなか重賞に手が届いていなかったので、ジョバンニと勝利することができてホッとしています」[^1]。 喜びより先に、ほっとした、が来た。勝てると信じ続けてきた者でなければ、この順番にはならない。皐月賞で挟まれた一週間後、すごい馬だと改めて感じたと書いたのは、この騎手だった。4度の2着のうち3度を、鞍の上で受け止めている。 杉山は、なんとか重賞ホースの仲間入りをさせてあげたい、と話していた。この日、不在の師に代わって取材に応じた瀬間助手は、精神的に大人になり、競馬の中での行儀を覚えた、と話した。 二歳の暮れの中山で、スタートに後れ、後ろから前を追いかけた馬がいた。その馬がいま、先に入った枠の中で静かに立ち、前の馬の後ろで脚をため、並ばれてから首ひとつ粘ってみせた。 神からの贈り物は、ずいぶん長く包まれたままだった。その結び目を最後にほどいたのは、小倉の新馬戦の日から背にいた騎手の手だった。
出典:デイリースポーツ「【チャレンジカップ】ジョバンニ 11度目の挑戦で待望初タイトル 3連続重賞Vの松山「馬がすごく成長している」」2026年9月13日配信、https://www.daily.co.jp/umaya/news/2026/09/13/0020814189.shtml、閲覧日:2026年9月23日。
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