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ショウナンガレオン
通算成績2戦2勝
獲得賞金4,213万円
生年月日 2024.02.13(令和6年)毛色 鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GIII札幌2歳S | 札幌 芝1800 | 1人気 | 鮫島克駿 | 1:50.3 | 上り35.9 | ![]() | |
| 1 | 2歳新馬 | 函館 芝1800 | 1人気 | 鮫島克駿 | 1:47.6 | 上り34.5 |
血統
金色の名は掲載馬 — その馬のページへ/点線の名は押すと一言解説| Tap Your Heels | ||
| Feathered | ||
| Receipt | ||
| Full Mast | Mizzen Mast | |
| Yashmak | ||
| Sallustiana | Manipulator | |
| Skympy |
旅程 — この馬の物語
2024年生まれの鹿毛の牡馬。父Flightline、母タングリトナ。主な勝ち鞍は札幌2歳S。
ア段で始まる船 ― 湘南の冠名と、南米の母
ガレオンは、大航海の時代に大洋を渡った大型の帆船の名だ。冠名「ショウナン」にその語を添えて、ショウナンガレオン。JRAに届けられた馬名の意味も、「冠名+ガレオン船(帆船の一種)」とある。 名付けたのは馬主の国本哲秀である。暮らしている神奈川の湘南から冠名を取り、冠名に続く言葉はア段の音で始める。1993年生まれの馬から続けてきたこだわりで、調教師の大久保洋吉にそう勧められたのが始まりだという。ガレオンの「ガ」も、ア段の音だ。 この名が海へ出るのは、じつは二度目になる。2015年生まれの芦毛に、国本は同じ名を与えていた。先代のショウナンガレオンは中央から南関東へ移り、地方で二つの勝ち星を挙げている。 二代目は2024年2月13日、北海道安平町のノーザンファームに生まれた鹿毛の牡馬だ。母タングリトナはアルゼンチンで5戦3勝。2022年に、芝1600メートルのアルゼンチン1000ギニーと、ダート1500メートルのホルヘデアトゥーチャ大賞を勝った。芝と砂で一つずつGIを持つ牝馬で、繁殖に上がって最初に産んだ仔がこの馬だった。 父フライトラインは、米国のダートで6戦6勝。2022年のブリーダーズカップ・クラシックを8馬身1/4差で勝ち、その年の全米年度代表馬に選ばれた。翌年から種牡馬となり、ショウナンガレオンの世代がその最初の産駒にあたる。 2024年のセレクトセール当歳市場で、この仔には2億3100万円(税込)の値が付いた。まとう勝負服は国本の、赤に白一本輪、白袖。預け先は美浦の加藤士津八厩舎に決まる。加藤は1985年のダービーをシリウスシンボリで勝った加藤和宏の長男で、2003年に騎手としてデビューし、2011年に鞭を置いた。父の厩舎で調教助手を務めたのち、2019年に自分の厩舎を開いている。
函館、五頭立ての新馬戦
2026年7月5日、函館は曇り空で、芝は良だった。芝1800メートルの新馬戦に並んだのは5頭。ショウナンガレオンは最内の1番枠を引き、鮫島克駿を背に1番人気に推された。 ゲートが開くと、武豊のダノンキューブが先頭に立った。ショウナンガレオンは三番手で一コーナーへ入り、三コーナーで二番手に上がる。前にいるのは、ダノンキューブ一頭だけになった。 レースが動いたのは後半だ。残り600メートルから、1ハロン(約200メートル)ごとの時計が一つずつ速まっていく。最後の200メートルが、このレースでいちばん速い区間になった。ショウナンガレオンは直線でダノンキューブを捉え、2馬身半離してゴールした。上がり3ハロン(最後の600メートル)は34秒5で、出走馬のなかで最も速い。 勝ち時計は1分47秒6。函館の芝1800メートルで、2歳馬の最速記録を塗り替えた。鮫島はこのころから、この馬をスターになれる存在だと言い続けることになる。夏を越し、二戦目に選ばれたのは札幌2歳ステークスだった。
札幌、先頭のすぐ後ろ ― 二〇二六年九月五日
前の日の札幌には、ときおり雨が落ちていた。当日は晴れたが、芝は稍重。夏の北海道開催を締めくくる2歳重賞で、ショウナンガレオンは圧倒的な1番人気を背負ってゲートに入った。 スタートは決まった。先頭へ行ったのは、佐々木大輔のコスモハナミズキ。ショウナンガレオンはその直後につけ、ハヤブサカツオーと並んで一コーナーへ向かう。一、二コーナーで二番手に収まったとき、鮫島は、これは負けないのではないかと思ったという。 行きたがる素振りを、鞍上がなだめる。前を行くコスモハナミズキはペースを落とさず、淡々と逃げた。三コーナーで、並んでいた馬が後ろへ下がる。先頭の一頭と、そのすぐ後ろの一頭。隊列はそのまま四コーナーへ入っていく。 ここでショウナンガレオンは物見をした。鮫島によれば、余裕がありすぎたせいだという。デビュー戦より多い観客に、少し驚いたのかもしれない、とも。 札幌の直線は短い。その短い直線に入ると、ショウナンガレオンはコスモハナミズキを楽にかわして前に出た。あとは、後ろとの距離が開いていくだけだった。ゴールの手前で、鮫島は拳を握った。2着のコスモハナミズキまで、6馬身。 レースの後、鮫島は追い切りの動きの良さに触れて、こう振り返った。「自分が自信がなく乗るのが馬に対して失礼なんじゃないかというくらいで」[^1]。鞍上が迷わず乗れるだけのものを、馬のほうが先に持っていた。
出典:馬トク報知「【札幌2歳S】強すぎる!単勝1・1倍ショウナンガレオンが無傷2連勝 鮫島克駿騎手「馬に余裕がありすぎて」」2026年9月5日配信、閲覧日:2026年9月23日。
二度目の船出
父フライトラインの産駒にとって、これが世界で最初の重賞勝ちだった。産駒の最初の勝ち星が日本の新馬戦で挙がったのが6月13日だから、それから三か月足らずになる。父は生涯ダートだけを走ったが、息子の二つの勝利はどちらも芝の上にある。母は芝と砂の両方で、GIを勝っている。 国本にとっては、二年続けての札幌2歳ステークスでもあった。前の年に勝ったショウナンガルフも、7月の函館芝1800メートルの新馬戦を1番人気で勝ち上がり、このレースへ進んでいる。湾の名の次は、帆船の名。同じ航路を一年遅れでたどった二頭目が、同じ港に着いた。 レースの前日、加藤は最終調整を見届けて、馬の雰囲気の良さを口にした。そのうえで言葉に力を込めている。「多少の不利があっても勝てないと」[^1]。ただ勝つだけでなく、不利をはね返してでも勝つこと。求めた水準は高かった。答えは、6馬身の差で返ってきた。 鮫島は重賞を勝った日も、スターになれる存在だとずっと言ってきた、と繰り返した。そして、今後も一緒に歩んでいけるならと前置きしてから、大きいところを取れる馬だと続けている。前置きは控えめだ。鞍上の席は、約束されたものではない。それでも函館でも札幌でも、この馬の最初の二つの航海で手綱を取っていたのは彼だった。 二度目に海へ出たガレオンの名は、まだ岸の見える場所にいる。帆はもう、北の夏の風をいっぱいにはらんでいる。
出典:馬トク報知「【札幌2歳S・直前気配】ショウナンガレオンが万全の最終調整 加藤士調教師「ここはクリアしてほしい」」2026年9月4日配信、閲覧日:2026年9月23日。
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