前身は、東京競馬場の芝1600メートルで行われていた2歳(旧表記3歳)のオープン特別「いちょうステークス」である。1968年に条件特別の「いちょう特別」として始まり、1988年にいちょうステークスと改称。2014年、2歳マイル路線を整える目的で重賞に格上げされた。翌2015年、日本とサウジアラビアの外交関係樹立60周年を記念して「サウジアラビアロイヤルカップ」と改称し、回次はこのとき改めて第1回とされた。GIIIの格付けは2016年から。正賞はサウジアラビアジョッキークラブ賞で、2025年は外交関係樹立70周年の副称を付けて行われている。 本サイトは改称後の2015年から2025年まで11回を持っている。11回の勝ち馬はすべて4番人気以内で、1番人気3回、2番人気4回、3番人気3回、4番人気1回(2015年ブレイブスマッシュ)。2歳の秋、まだキャリアの浅い馬どうしの一戦にしては、波乱の少ない競走である。2021年は7頭立てで、全馬が単勝の人気順どおりに入線した。 この競走の名を高めたのは、勝ち馬のその後だ。2017年ダノンプレミアム、2019年サリオス、2022年ドルチェモアは、いずれも同じ年の12月に朝日杯フューチュリティステークスを勝った。11回のうち3頭が、2か月後に2歳王者になったことになる。2018年のグランアレグリアは2着に3馬身半差をつけ——11回で最も大きな着差——、朝日杯フューチュリティステークスこそ3着に敗れたが、翌春の桜花賞を勝った。2020年のステラヴェローチェは不良馬場を3馬身差で勝ち、翌年は皐月賞、日本ダービーとも3着に入っている。 走破タイムの最速は2019年サリオスの1分32秒7。最も遅いのはその不良馬場の2020年で、1分39秒6だった。騎手ではC.ルメール(2018年グランアレグリア、2021年コマンドライン)と横山典弘(2015年ブレイブスマッシュ、2020年ステラヴェローチェ)がそれぞれ2勝している。
2026年は10月10日(土)、4回東京3日の11レースに行われる第12回(いちょうステークス時代の2014年は回次に含まない)。舞台は東京競馬場の芝1600メートル(左回り)で、サラ系2歳オープン(国際)(特指)の馬齢戦。負担重量は牡馬・せん馬56キロ、牝馬55キロで、全馬がほぼ同じ条件で走る。 出走馬は開催週に確定するため、ここではまだ名前を挙げない。過去の項で見たとおり、この競走は2歳の秋に東京の長い直線とワンターンのマイルを経験させる場で、ここを勝った馬が12月の朝日杯フューチュリティステークスや翌春のクラシック、NHKマイルカップへ向かう流れが続いてきた。人気上位がそのまま力を示しやすいのか、それとも12回目にして初めて5番人気以下の馬が勝つのか。来年の主役候補を最初に見る一戦になる。